包丁の正しい使い方。姿勢から食材による握り方の違いまで

コラム

包丁を理解し正しく使うことで、料理の際の安全性が上がることはもちろん、体への負担が軽減され疲れにくくなります。この記事では、包丁の持ち方や使い方、使う際の姿勢などを紹介します。

包丁の持ち方

包丁を使うときは、用途に合わせてさまざまな握り方があります。ここでは包丁の持ち方について解説します。

握り型

包丁の持ち方の中で最も基本的なのが握り型です。親指と人差し指を使って柄の付け根部分を握り、他の3本の指で柄を掴みます。

手のひらで包丁を握る形になり、刃先までしっかりと力を伝えることができます。そのため、硬い野菜などを切る場合にも適しています。

指差し型

指差し型は、主に出刃包丁や刃渡りが長い刺身包丁などを扱うとき、また引き切りをするときの持ち方です。包丁の背に人差し指を乗せ、刃が安定するようにします。

ピンポイントで包丁を入れたり、繊細な作業をしたりするときに適しています。

押さえ型

肉の繊維など食材に硬い部分があり、力を必要とする場合には、押さえ型と呼ばれる持ち方を使用します。押さえ型は、親指と人差し指を使って包丁の腹の部分を挟み込むように持ちます。

この持ち方により安定性が生まれ、力を集中的にかけることできます。残りの指は柄の部分を握ります。肉や魚などのカットにも適した持ち方です。

包丁の使い方

包丁の正しい使い方を覚えておくことで、より安全に包丁を扱えるようになります。ここでは使い方のポイントを紹介します。

まな板を固定する

包丁を使う際は、まな板をしっかり固定しておくことが重要です。これは包丁を使っている最中にまな板がずれて怪我をしないための対策です。

まな板を固定する方法として、滑り止めシートを使うほか布巾を水で濡らし固く絞ったものを下に敷きます。まな板を固定せずに包丁を使用している人は多いと思いますが、安全性のため心がけるといいでしょう。

猫の手を作る

包丁を握っていない手の添え方も重要です。いわゆる「猫の手」を作ります。

猫の手とは、

  • 手を丸めて食材に添え、人差し指もしくは中指の第一関節を包丁の腹(側面)に当てる
  • 親指は伸ばさず、人差し指と中指よりも短くなるようセットする

この形が基本です。

直角に使う

包丁を使う際は、切り方によりますが、基本的には食材に対して斜めではなく直角に包丁をおきます。食材は、包丁を上から下へと押し付けるのではなく、包丁を手前に引いたり奥に押すことで切ることができます。

そのため、まな板に対して直角に包丁を持つことで、引く・押すという動作がスムーズにおこなえます。また、繊維のある肉は前に押しながら切り、刺身の場合は引きながら切るなど食材によって適した切り方があります。

りんごやなしなどの果物の皮を剝く場合

りんごやなしといった果物の皮をむく場合、包丁を利き手で握り、反対の手で果物を持ちます。利き手の親指で包丁の刃を挟むように持ち、しっかりと固定してください。この状態で、果物をゆっくり回転させながら皮を剥いていきます。

姿勢もポイント

包丁を使う際は、正しい姿勢をとることも大切です。

正しい姿勢とは、

  • 体と調理台の間は握りこぶし1つ分ほどあける
  • まな板は調理台と平行になるようにおき、周囲のスペースはあけておく
  • 包丁の持ち手と反対の足を半歩後ろに下げ、まな板に対して斜めに立つ

体を斜めにして構えることで、包丁を動かしやすくなります。

左利きの方は左利き包丁を!

包丁にも右利き用、左利き用があります。利き手にあった包丁を使わないと、正しい姿勢や持ち方をしてもうまく切れないことがあるため注意しなければなりません。両刃の包丁は左右5:5の刃付けで利き手を問わず使えるものが多いですが、片刃の包丁を使いたいときは、必ず自分の利き手に合ったものを選びましょう。

包丁を使わないときは

包丁を使わないときは、包丁の背の部分を手前にし、刃はまな板の奥側に向けて横向きにおきます。

また、手前におくと包丁が落下する恐れがあるため、まな板の奥に配置することもポイントです。刃を自分に向けてしまうと、何かの弾みで傾いたり落下したときにケガをする恐れがあります。

おすすめのGLOBAL包丁2選

IST-02:小型 15cm

切っ先が尖っており細身の形状なので、スライスや細工に優れています。 人差し指を峰に添えて握る「指差し型」で持つことで、切っ先を使った引き切りもしやすくなります。

商品概要:

  • 刃付け:両刃(右利き・左利き兼用)
  • 材質:刀身 / 刃物用ステンレス(モリブデン・バナジウム入)、柄 / 18-8ステンレス
  • 寸法:全長26cm / 刃渡り15cm / 刀幅3cm
  • 重量:105g

IST-07:出刃 16.5cm

サバやカンパチなど中型の魚の扱いに向いています。しっかりとした重みがあり、上記で紹介した「押さえ型」で握ると、大きな魚の頭も落とすことができます。

商品概要:

  • 刃付け:片刃(右利き用・左利き用の2種)
  • 材質:刀身 / 刃物用ステンレス(モリブデン・バナジウム入)、柄 / 18-8ステンレス
  • 寸法:全長31cm / 刃渡り16.5cm / 刀幅5cm
  • 重量:285g

まとめ

包丁を使う場合は、用途に応じて握り方を使い分けることがポイントです。また、姿勢やまな板の使い方などにも注意が必要です。包丁を正しく使い、ストレスなく安全に料理を楽しみましょう。