包丁を研いだら切れなくなる原因は?保管方法も紹介

コラム

「包丁を研いだら切れなくなった」という場合、複数の原因が考えられます。この記事では、具体的な原因とその対処法、包丁の保管方法やおすすめアイテムを紹介します。

なぜ包丁が切れなくなるのか

包丁が切れなくなる理由は、使い続けることで徐々に刃先が摩耗し丸くなっていくためです。摩耗した状態で切ろうとしても刃が滑り、食材の中に切り込みにくいため切れ味が落ちたと感じます。これが包丁が切れなくなっている状態です。切れ味の低下は、包丁を使用すれば必ず起こるものだと考えておきましょう。

研いだのに切れなくなる原因

包丁が切れなくなった場合、研ぐことで切れ味を取り戻します。しかし、なかには「研いだら切れなくなった」というケースもあります。そこで、ここではなぜ研いだのに切れないのかその理由を解説します。

研ぎ方

切れる包丁は、刃先が鋭利になっている点が特徴です。そのため、切れ味が落ちているときは、研いで刃先を鋭利にすることで切れ味が回復します。

鋭利な刃をつけるには、研ぐ際に刃を寝かせて研ぐことが大切です。寝かせることで研ぐ面積が広くなり、より刃先が鋭角になるためです。一方で、刃を起こして刃先だけを研いでしまうと鈍角になってしまい、切れ味を取り戻せません。

包丁の刀身が縮小していることによって、刃に厚みが出てしまう

包丁の刃に厚みが出ると、たとえ研いだとしても切れにくくなります。

一般的に洋包丁は峰と呼ばれる背の部分が一番刀身の板が厚く、刃先にいくにつれて薄くなり先細りしている点が特徴です(※上図➁包丁断面イメージ参照)。切れ味が落ちたからといって、何度も研ぎを繰り返していると、刀身が小さく細くなり(※上図①包丁形状イメージ参照)、板も厚くなってしまいます。そうなると、板の厚い部分を研いで刃先を鋭利にすることが難しくなり、徐々に刃先も鈍角になっていきます(※上図➁包丁断面イメージ参照)

鈍角になると、食材への切れ込みが鈍くなり、切れ味が落ちたと感じるようになります。このような状態になると、研いだとしても切れ味を取り戻すのは難しくなります。これは包丁が寿命を迎えたと捉えることもでき、買い替えを検討するタイミングにもなります。

切れ味を落とす原因

包丁の切れ味が悪くなる原因はさまざまです。ここでは主な原因を紹介します。無意識のうちに切れ味を落とす行為をしている可能性もあるためぜひご確認ください。

まな板

包丁の切れ味がすぐに落ちると感じる場合、まな板が原因である可能性があります。食材を切る際、まな板に刃先があたると多かれ少なかれ刃先は摩耗してしまいます。このとき、まな板の素材が硬いものだと刃先へのダメージがより大きくなります。例えば竹製やガラス製のまな板などです。木製(ヒノキやイチョウ等)などの柔らかい素材のまな板は、刃先に与えるダメージが少ないためおすすめです。

切り方

包丁を頻繁に研いでもすぐに切れ味が落ちてしまう場合、切り方に問題があるのかもしれません。食材を切る際、強い力で上から下へまっすぐ刃を下ろすような切り方は刃に大きな負荷がかかり、刃先を傷める原因となります。切り方にはさまざまなものがありますが、「押し切り」や「引き切り」が基本です。

刃で食材を寄せ集めること

包丁の刃先を使って食材を寄せたり集めたりすると、まな板との摩擦で刃先が摩耗し、切れ味が落ちやすくなります。ときには刃こぼれを起こしてしまったり、刃先に触れてけがをすることもあります。まな板の上で切った食材を寄せ集める際は、スクレーパーなどを使うのがおすすめです。

刃先を傷つけない正しい保管方法

包丁の切れ味を維持するためには、保管方法にも気をつけましょう。包丁を保管する場合、刃先が他のものに当たって傷つかないようにすることが大切です。例えば、ナイフラックやスタンドに収納する、包丁専用のケースを使うといった方法は刃先を守ってくれるためおすすめです。また、長期間使わない包丁に関してはサビなどの発生を防ぐため、なるべく湿気の少ない場所に保管しましょう。

GLOBAL包丁メーカーの研ぎ直しサービス

当社では包丁の研ぎ直しサービスを行っています。包丁職人による手作業の研ぎで、購入直後のような切れ味を取り戻すことができます。

※前述のとおり、小さく細くなってしまっている包丁は当社で研ぎ直しても切れ味があまり回復できない、また研ぎ直し作業自体ができない場合もありますこと、ご了承ください。

詳細は、以下のページをご覧ください。

GLOBALシリーズのおすすめアイテム

当社では、包丁だけでなくそのほかのアイテムも取り揃えています。ここでは包丁の刃先のダメージを軽減するのにおすすめなカッティングボードとスクレーパーを紹介します。

GCB-02:GLOBALカッティングボード

刃のあたりが柔らかい国産ヒノキを使用したカッティングボードです。横幅42センチ、高さ2センチの大きくしっかりしたまな板で、キャベツひと玉を余裕でのせて切ることができ安定感もあります。

商品概要

材質:本体/ヒノキ(側面ウレタン樹脂塗装、表面シリコン樹脂塗装)
重量:1070g
寸法:縦28cm x 横42cm x 高さ2cm

GKW-01:GLOBALスクレーパー

食材を切ったらスクレーパーを使って寄せ集め、鍋やお皿に移すと包丁の刃を傷めません。包丁は切る、スクレーパーは寄せる・集めるといった適材適所の使い分けにより作業がしやすくなり、安全で効率よく料理をすることができます。

商品概要

材質:ポリエチレン(耐熱温度90℃、耐冷温度-20℃)
重量:28g
寸法:縦9.7cm x 横14.5cm x 高さ0.3cm

切れ味を取り戻すなら研ぎ方や包丁の扱いに注意

包丁が切れなくなる原因や研いだのに切れ味を取り戻せない理由、おすすめアイテムなどを紹介しました。包丁が切れない状態とは、刃先が摩耗して丸まっている状態のことです。研ぐことで刃先を鋭利にし切れ味を取り戻すことができますが、刃先がどのような状態に仕上がるか理解することが必要です。また、食材の切り方や包丁の扱いに気を付けること、なるべく刃あたりの柔らかいまな板を選ぶことが、刃先を守るためにも大切です。